2010年施行されるクラブフェースの溝規則については、あまり関心がない方が多いようですし、「知らないよ!」「初めて知ったよ」って感じの方もいるはずです。確かに特別意識することはないと思いますが、知っているのと知らないのとでは大きな違いがありますし、今後、クラブを購入する上で理解していたほうが良いと思われます。
この溝規則の改正は、ウェッジに限ったことではありませんが一般的にウェッジを中心に話題になっており、最近は(2010年1月現在)、PGAの中継を見ていても時々クラブフェースの溝について説明されています。一体、どのような規制が始まるのか?アマチュアにとってどのようなデメリットがあるのか?
角溝仕上げに「待った」が入ったクラブフェースの溝規制
当たり前のようにグリーンに乗せるウェッジは、角溝仕上げが施してあったはずです。角溝仕上げ以前のウェッジを使ったことがある人は、角溝仕上げの凄さを目の当たりにしたと思います。
ボールは20ヤードもあれば簡単にバックスピンが効きますし、近いところからのアプローチでも信じられないくらいのスピンがかかっていました。フルショットにもなるとフェースにボールかすが付着するほどに溝が尖っていたわけです。多少のラフからでもしっかり止まります。アマチュアゴルファーでもこれですから、R&Aとしては角溝仕上げに「待った」をかけるのは至極当然のことだと思います。
そのため「ラフからのプレーとフェアウェイからのプレーに差を設ける。」簡単に言うと、これがR&Aの考えです。ラフから打ってもフェアウェイからプレーしたときとそれほど変化がないのであれば、ラフが意味を持たないことになります。現在も進化を続けるゴルフクラブがそれを可能にしているという判断なのでしょう。
ロフト角度が25度以上のクラブで適用されますので現在のゴルフクラブで換算すると5番アイアンくらいから規制されるということでしょうか。一般的にはウェッジにばかり目が留まりますが、そうではないということです。
要は、角溝仕上げの禁止です。溝に鋭い縁があったり、盛り上がったへりがあってはならないことになっています。規則で決められた丸みを帯びていなければならないのです。溝の幅や間隔など細かいことが規定されています。詳しく知りたいという方は下記を参照してください。数値的な部分もしっかりと書いてあります。
- 参照:日本ゴルフ協会
これからのアマチュアゴルファーの対応
では私たちはどのように対処すればいいのでしょう?このことについてもしっかりと規定されています。まず、一般アマチュアやクラブ競技に関しては今までの溝のルールのクラブを2024年1月1日から使えません、ということです。ということは、2023年大晦日までは使えるということです。
JGA主催のアマチュア競技や下部プロツアーに参加するゴルファーは2014年1月1日からになっています。プロツアーでは2010年1月1日からということですから、今は新しい規定のゴルフクラブを使っていることになります。
一般的に考えてみてゴルフ大好きな私たちが、今から2024年まで同じアイアンを使うとは考えにくいので、極論すれば、自然にルールに溶け込んでいくことになると思います。結論として急いで替える必要はないということです。
それでも気になって仕方ない方は、早めに購入してください。2010年1月1日以降のニューモデルについてはすべてこのルールに適合したクラブになりますのでニューモデルの新しいゴルフクラブを買えば、必然的にルール適合になります。
アマチュアゴルファーは新鮮に感じるかも!?溝規制
2000年代に入りゴルフを始めた人のほとんどが、角溝仕上げのウェッジを当たり前のように使っていたはずですから、新しいルールに則ったウェッジでは、グリーン上でひどく止まらないことにビックリするかもしれません。
しかしながら、ある意味、これまで必要以上にスピンがかかっていたことを考えると「これくらいで打てば」というイメージと結果に大きな溝があり戸惑ったことも事実です。それが解消されたことに私たちアマチュアも喜び、それを楽しむようにしたいものです。
今まで経験がなかったフライヤーも生じるかもしれません。そんなことも賞金がかかっていないアマチュアゴルファーにとっては新鮮なのかもしれませんよ。