”けん”です。本日のゴルフレッスンは「個性的なスイング」です。
前回までオーバースイングに関するお話を何回かに分けてお話しました。オーバースイングのような悪い癖は早めに直したほうが良いということでしたが、今回は個性的なスイングでも活躍できるという、まったく逆のお話です。オーバースイングで気を落とさずに個性的なスイングでがんばってみますか!独特のスイングで悩んでいる人への応援と思ってください。
世の中には個性的なスイングをする人たちがたくさんいます。どちらかというと個性的なスイングをする人たちのほうが多いといっていいでしょう。
目指しているスイングはタイガー・ウッズ選手や石川遼選手だったりするのですが、実際にスイングしてみると到底タイガーや遼くんにはなれないことが分かります。
今週のウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープンで活躍したトミー・ゲイニー選手。最終日日没サスペンデッドで月曜日に残りにラウンドが行なわれました。最後は大崩れしたようです。プレッシャーに押しつぶされたいのかそれは分かりませんが、彼はかなりの特徴のあるスイングをします。アマチュアにもなかなかいなくらいです。
トミー・ゲイニー選手のスイングは決して真似してできるものではありませんし、やろうとする人もいないはずです。ヘッドスピードはかなり速く見えます。腕力を利用してスイングしているようです。スイング中はクラブのヘッドスピードも速いのですが、頭を回すこともかなり早いと思われます。(頭もいっしょに振る)
ルックアップ打法のアニカ・ソレンスタム、デビッド・デュバル選手たちの頭の動きとはスピードが桁違いに速いのです。それでボールにクラブが当たることが不思議に感じてならないくらいです。しかし、それを自分のものにしているのです。
トミー・ゲイニー選手ばかりではなりません。特徴のあるスイングをするプロゴルファーはたくさんいます。ジム・フューリックのループ打法、ジョン・デーリー選手のオーバースイング、リー・ウエストウッド選手のヘッドダウン、フレッド・カプルス選手のマジックムーブと癖に名前がついている選手もいるくらいです。
ただ、それが何かしらの役に立っているから止められないのです。それは多分、スイングリズム。自分のリズムを刻みやすいからに他なりません。自分のスイングにスイッチを設けることでスイングが安定して同じことをお繰り返す再現性のあるスイングになっているからかもしれません。
ジャック・二クラウス選手はスイングを始める際にアゴを少しだけ右に動かします。これをチンバックと言ってスイングに入りやすくします。アドレスの静止している状態から動き出すために行なうフォワードプレスのようなものです。スイングのキッカケを作っているのです。これも十分個性的なスイングです。
自分で見つけた、教えてもらった、「これだ!」という開眼を続けているといつの間にか個性的なスイングに変異していることもあるのではないでしょうか。
私たちは練習で特徴のないスイングを目指します。どこにも無駄な力が入らず、よどみなくクラブを振ってボールを飛ばす練習です。目指すは効率の良い再現性の高いスイングです。これを綺麗なスイングと私たちは呼びます。
そのため綺麗なスイングをするプロゴルファーや近くのシングルさんのスイングを観察し真似したりしますが、綺麗なスイングは記憶に残らないスイングなのです。頭に思い浮かべても特徴が無い分思い出せないのです。
そのため、半端に極めた綺麗なスイングではラウンド中に崩れてしまうと元に戻らず大叩ききてしまうことも多いと思います。自分のスイングに特徴を持たせることはスイングが分からなくってしまったときに役立つ魔法のコルセットになるのかもしれませんよ。
個性的なスイングで悩んでいる方!少しはホッとしてもらえましたか。
ではまた
トミーゲイニーさんのスイングを見ましたがお話しとは全くちがうスイングでした。まねをするべき点がたくさんありました。
そうですね。特徴的なのは頭の位置が右足の上にあるぐらいで、その他は力みがなくビハインドザボールで頭は後から回ってくるアマチュアが真似するべき点がたくさんあるスイングですね。